160507-Oya-08.jpg第14回北京モーターショーが2016年4月25日から5月4日まで開催された。

Audi−中国語表記で奥迪−は今回、3つのワールドプレミアで北京に臨んだ。
ひとつめは、「TT RS」だ。この最強バージョンのTTに関しては、160507-Oya-03.jpg
ふたつめは新型「A4L」だ。新型A4をベースにした全長4.81mの中国専用ロング・ホイールベース仕様である。ホイールベースは2.91m。先代A4Lよりも4cm長いが、110kgの軽量化を達成しているところはアウディの面目躍如だ。0.23という空気抵抗係数も自慢である。エンジンは2.0 TFSIの190hp/252hpの2種が用意される。生産は合弁先の中国第一汽車で行われる。

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そして第3は「コネクテッド・モビリティ・コンセプト」である。

160507-Oya-11.jpg今年中国市場に投入される新型Q3をベースにした、大都市用モビリティとしての提案である。

このコンセプトカーの最大のトピックは、リアバンパーに収納された電動スケートボードだ。ボードの長さは1.05mで、航続距離は12km、最高速は30km/hが可能である。
使い方をサポートするのは車載インフォテインメント・システムだ。リアルタイム交通情報を分析して、目的地に早く到達するために、自動車とボードの最適な使い分けを提案してくれる。
「コネクテッド・モビリティ・コンセプト」を紹介してくれたアウディ・チャイナの上席副社長兼北京R&D所長であるザード・メッツ氏から、もう少し話を聞く。

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中国市場についてメッツ氏は、「中国の自動車・歩行者の関係や渋滞は、世界ではインドとよく似ている」と表現する。そうしたカオス的状況のなか、「中国では広い後席でリラックスしたいと思うユーザーは多いのです」という。

その先にあるのは、ずばり自動運転である。

「私たちは、家電・エレクトロニクス見本市CESチャイナ2015で(Audi R8 e-tronの)自動運転車を公開し、さらに中国の公道で初めて自動運転車の実験を行ったブランドです」。中国では、年間17万9千人が交通事故で死亡しています。うち95%が自動車側で避けることができた事故です」

メッツ氏は続ける。「そうした状況を解決するため、Audiは常に少し先の未来を見ながら、全自動運転実現を目標に歩んでゆきます。その道筋における大きな一歩が、次期A8になるでしょう」。

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さらに同氏は、中国における自動車の未来について言及した。「単純なA地点からB地点までの移動には、全自動タクシーがそれを果たすと思われます」。いっぽうで、「車を所有するプライドや、よりリラックスした移動を求める人のために」Audiはその価値を提供し続けると語る。

160507-Oya-02.jpgメッツ氏は、最後にもうひとつ面白いことを教えてくれた。「データによると、中国では40〜50%のAudi購入者が、初めて自動車を買うユーザーです」。

そう語るメッツ氏の顔は、誇りに満ちていた。クルマとの馴れ初めをAudiで果たすユーザーが、そこまで多数とは。将来、完全自動運転車の時代になっても、ふたたび彼らがAudiを選ぶことは充分期待できよう。

世界ナンバーワンの自動車生産・販売国におけるAudiは、かくもトピックに溢れていた。
(文と写真=大矢アキオ Akio Lorenzo OYA)

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