171113-SGT-5.jpg2017年11月12日、栃木県のツインリンクもてぎにおいて2017 AUTOBACS SUPER GT第8戦「Motegi GT Grand Final」の決勝が行われ、Hitotsuyama Audi R8 LMSは最後尾スタートから驚異の追い上げを見せ、8位入賞を果たした。 SUPER GT最終戦が開催されるツインリンクもてぎは、DTM(ドイツツーリングカー選手権)からAudi RS 5 DTMなど3台のマシーンが来日し、デモンストレーション走行や車両展示、ドライバーによるサイン会などが行われるとあって、11日(土)の予選日、12日(日)の決勝日とも、たくさんのファンが詰めかけた。

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今シーズンはまだ表彰台を獲得していないAudi Team Hitotsuyamaは、前戦のタイでエンジントラブルに見舞われたAudi R8 LMSを修理し、ここツインリンクもてぎでの上位入賞を目指していた。

11日の午前には、予選に先がけて公式練習が行われた。21号車のHitotsuyama Audi R8 LMSは得意とするテクニカルコースで1分47秒544の3番手タイムをマークし、好調な仕上がりをアピールする。

ところが公式練習の途中で、クラッチが破損するというトラブルが発生。その修理のため、21号車のHitotsuyama Audi R8 LMSは午後2時からの予選に出走することができず、最後尾からのスタートとなった。

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クラッチの交換作業に加えて、車両の徹底的なチェックが深夜にまで及んだAudi Team Hitotsuyamaだったが、そのかいあって決勝スタート直前に設けられたウォームアップ走行では、マシーンの速さを再確認。決勝での走りに期待が高まる。

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そして午後1時37分、53周、250kmに及ぶレースがスタート。30番グリッドの21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMSはリチャード・ライアン選手がスタートドライバーを担当。ここから驚異的な追い上げを見せることに。

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ライアン選手は周囲を2秒近く上回るペースで走り、ほぼ1周ごとに1つポジションアップ。20周めには4位、そして、31周目には暫定ではあるもののトップにまでポジションを上げていたのだ。すでにライバルたちは1回目のピットストップを終え、Hitotsuyama Audi R8 LMSがピットストップ後にどのポジションに戻るかに注目が集まる。

ここでAudi Team Hitotsuyamaはドライバー交替と給油のみ、つまり、タイヤ無交換という作戦を決行。「タイヤを交換すれば、柳田をポイント圏外で戻すことになります。しかし、タイヤ無交換なら5〜6位で戻れる。そこで、思い切ってタイヤ交換なしというリスクのある選択をしたのです」とは、チーム代表の一ツ山亮次氏。

ピットストップを短時間で済ませたHitotsuyama Audi R8 LMSは6番手でコースに復帰。後半を託された柳田真孝選手は、厳しいタイヤコンディションに耐えながら、なんとか8番手のポジションを維持しゴール。表彰台こそ逃したものの、ポイント圏内でレースを終えることができた。

GT300クラスは、黒澤治樹/蒲生尚弥組の65号車LEON CVSTOS AMGが優勝。一方シリーズタイトルは3位でゴールした谷口信輝/片岡龍也組の4号車グッドスマイル 初音ミク AMG が獲得している。

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レース後、22台抜きを演じたAudi Team Hitotsuyamaには、レースウィークに素晴らしいパフォーマンスを見せたメカニックに贈られる「ZF AWARD BEST MECHANIC」賞に選ばれた。

チーム代表の一ツ山亮次氏は、「結果的にはベストに近い戦略と走り方だったと思います。もしも、予選をちゃんと走ることができて、10位くらいからスタートしていたら、間違いなく表彰台は行けたんだろうなぁと思うと、悔しさがこみ上げてきます。その一方で、最後尾スタートというどん底の状態から、しっかりと見せ場をつくることができたのは、とても満足しています」とコメントした。

今シーズンはたびたび不運に見舞わ、表彰台に手が届かなかったAudi Team Hitotsuyamaだが、来シーズンは最終戦のようなジャンプアップを期待したい。

(Text & Photos by Satoshi Ubukata)

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