160808-SGT-06.jpg2016年8月7日、静岡県の富士スピードウェイにおいて2016 AUTOBACS SUPER GT第5戦「FUJI GT 300km RACE」の決勝が行われ、Audi Team Hitotsuyamaは2位表彰台を獲得した。 これまでAudi R8 LMSが苦手としていた富士で、Audi Team Hitotsuyamaが見事2位でゴールを果たした。

決勝の前日に行われた公式予選でも"異変"は起きていた。ノックアウト方式で行われる公式予選、Q1に臨んだ藤井誠暢選手が2番手タイムをマークし、余裕をもってQ2に進出。そして、ステアリングを託されたリチャード・ライアン選手も2番手のタイムでスターティンググリッドのフロントロウを手に入れたのだ。

タイヤの開発が進み、Audi R8 LMSのポテンシャルを引き出すセッティングが見えてきたということで、ここ富士では低めのダウンフォースとし、速さとハンドリングを両立できたのがこの結果につながったのだろう。

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それだけに、決勝レースでもHitotsuyama Aud R8 LMSは速さを発揮し、スタートドライバーの藤井選手は序盤からトップを走るARTA BMW M6 GTを常に射程距離に置く走りでプレッシャーをかけ続け、2位をキープ。さらに、中盤からゴールまでを任されたライアン選手も2位のポジションを守り、さらにゴール直前にはテール・トゥ・ノーズの戦いでBMWに迫り、最終的にはトップとの差をわずかコンマ106まで縮める結果となった。

これにより、Audi Team Hitotsuyamaは今季初の表彰台を獲得。さらに、Audiでの参戦以来、最上位を手に入れることになった。

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レース後、藤井選手は「これまで富士はあまり相性のいいサーキットではありませんでしたが、先のテストを経たことですごくいいタイヤが開発でき、前戦の菅生でもいいレースができたので今回は自信がありました。ライバルも速かったのですが、新型Audi R8 LMSはブレーキ性能が高くて1コーナーやダンロップコーナーでつめて、あちらはターボなので立ち上がりで少し離される、そういう一進一退の攻防でした。そして、後半のリチャードの走りをみて僕達のAudi R8 LMSが、タイヤにやさしく、長距離に強く、優勝のポテンシャルをもったクルマだと確信することができました。次は相性のいい鈴鹿です。絶対にAudiで優勝したいと思っているので、期待していてください」とコメント。

またライアン選手は「チームやファン、そしてアウディジャパンや僕自身にとってもいい結果を出すことができてとてもうれしいです。気温が高くてタフなレースでしたが、マシンもタイヤも素晴らしいコンディションで、ブレーキングエリアやハイスピードコーナーではライバルよりも速さがありました。最終ラップは入賞のチャンスを失わないようにリアタイヤのグリップに細心の注意を払いながら、限界まで攻め込みましたが、今日は相手もまったくミスをしなかった。しかし、いま確実にチームもマシンもポディウムに上がることができる力をつけてきたことを実感しています」と語っている。

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チーム代表の一ツ山亮次氏は「チーム単体として見ればほぼ完璧なレースでした。マシントラブルもなく、ドライバーやメカニックにもミスがありませんでした。最後にリチャードが猛烈なプッシュをしてくれました。トップとの差もわずか0.1秒で、もちろん勝ちたかったですが、いまチームにはいい流れがきていますし、とてもいい雰囲気にあります。次の鈴鹿は1000kmの長丁場でピットストップだけでも5、6回あり、もっともチーム力が問われるレースです。ぜひそこでリベンジを果たしたいと思います」と次戦への意気込みを述べている。

第6戦は伝統の鈴鹿1000km。この勢いを維持し、ぜひとも優勝を手にしてほしい。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by 1to8.net, GTA)

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