【番外編A3 PI】2.0TFSIの実力は?

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170214-A3 Exterior-1のコピー.jpg今回のマイナーチェンジでは、デザインや装備に加えて、パワートレインにも変更がありました。なかでも、Audi A3のquattroは、エンジンとトランスミッションがともに変わっています。
その概要についてはニュースでもお伝えしましたが、A3のquattroでは、これまでの1.8 TFSI(180ps)に代わり、2.0 TFSI(190ps)が新たに採用されました。

この2.0 TFSIは、Audi A4 2.0 TFSI(FFモデル)に初搭載されたエンジンで、Audiが"Bサイクル"と呼ぶミラーサイクルの燃焼方式を採用するのが特徴です。比較的負荷が低い(アクセルペダルを軽く踏む)状況では、吸入行程で早めにインテークバルブを閉じることで、実質的には1.4L相当の排気量となります。さらに、圧縮比よりも膨張比が大きくなることで熱効率が向上。これにより、燃費向上を実現するわけです。

一方、負荷が高くなると、吸入行程でのインテークバルブ早閉じを止めて、本来の2Lとしてその実力を発揮します。

トランスミッションは、湿式多板クラッチタイプの6速Sトロニックが、同じタイプの7速Sトロニックになりました。こうした改良により、JC08モード燃費は14.8km/Lから16.0km/Lに向上しています。
  
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燃費の数字はさておき、気になるのはその走りの印象です。さっそく走り出すと、"1.4L相当"のはずが1.8 TFSIよりも頼もしく思えるほど。街中では1500rpm未満で走ることが多いのですが、低回転でも必要十分なトルクを発揮してくれます。

一方、アクセルペダルを多めに踏めば、従来の1.8 TFSI以上に力強い加速を見せてくれます。FFのA4ではその移り変わりに多少荒々しさを感じたのですが、A3ではquattroを組み合わせたことでクルマの動きに落ち着きがあり、2.0 TFSIはFFよりもむしろquattroのほうが似合っていると思いました。

PI(マイナーチェンジ)前に用意されていた1.4 TFSI CoD(シリンダーオンデマンド=気筒休止)では、2気筒を休止しているときに「2シリンダーモード」や「ECO」といった表示がメーターパネルに現れましたし、また、よく観察すると振動やノイズが少し大きくなるので、慣れるとどんな状況で走っているのかがわかります。一方、Bサイクルの2.0 TFSIは1.4L相当か2Lか知るすべがなく、いつ切り替わったのかはわかりません。

それでも、瞬間燃費の数字を見ていると、「いまは20km/L超えているから、インテークバルブ早閉じか?」などと想像することはできます(あくまで想像です)。

驚いたのは高速走行時の燃費。通常、77km/hを超えたあたりでSトロニックは7速になり、エンジン回転数は1300rpmほどに。たまたまこのくらいの速度でのんびりと走ったら、平均燃費は20km/L超をマーク! ひょっとして、このA3 2.0 TFSI quattroは、quattro史上最高の低燃費自慢かも!?

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7速Sトロニックのシフトも実にスムーズで、動作もスピーディ。気になったのは、1800rpm以下でややエンジンのノイズが大きめなのと、クルマの停止直前にアイドリングストップが効いてしまい、まだ動きたいのにパワステが重くなることがある......ことくらいでしょうか。

今回のクルマはオプションのS lineパッケージが装着されており、同じsportよりも10mm、標準よりも25mm低い専用のスポーツサスペンションと18インチホイールのおかげで、見た目にもとてもスポーティな印象です。ただ、そのぶん乗り心地はやや硬めで、目地段差を通過する際のショックを伝えることもありました。それでも、十分快適のレベルの乗り心地を確保していましたが。

残念ながら、現時点ではSedan、SportbackともにS lineパッケージ非装着の2.0 TFSI quattro sportを体験していません。機会があればチェックしたいものです。

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というわけで、6回にわたって新しいAudi A3 Sportback 2.0 TFSI quattro sportをチェックしてきましたが、その仕上がりは上々!

これで、マトリクスLEDヘッドライトが装着できれば、個人的にはいうことはないんですけどね(笑)

(Text by Satoshi Ubukata)

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Author:生方 聡

1964年生まれ。自動車専門誌「CAR GRAPHIC」の編集部員を経てフリーランスのジャーナリストに。フォルクスワーゲン専門誌「Breeze」(現在休刊中)の編集長。

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